Q14. 土地の中に「ゴミ」や「産業廃棄物」が埋まっている可能性がある場合は?

回答:

土地の表面は綺麗に見えても、かつてそこが「ゴミ捨て場」になっていたり、古い建物を壊した際の廃材(ガラ)が埋め戻されていたりする場合、本制度の利用は極めて難しくなります。法務省のガイドラインでは「地下に埋設物がある土地」は不承認事由に該当すると明記されているためです。

国が土地を引き取った後に、地下から有害物質や大量のコンクリート片が見つかると、その撤去費用は莫大なものになります。そのため、法務局の現地調査では、担当者がスコップで土を掘り返したり、不自然な地面の盛り上がりがないかを確認したりします。特に、過去に工場、クリーニング店、ガソリンスタンドなどがあった土地や、昭和の時代に不適切な埋め立てが行われた可能性がある土地については、非常に慎重な審査が行われます。

もし、ご自身で「何か埋まっているかもしれない」という心当たりがある場合、正直に申告する必要があります。隠して申請し、後から発覚した場合には不承認になるだけでなく、承認後に発覚した場合には、国から損害賠償請求をされたり、承認が取り消されたりするリスクもあります。

対策としては、申請前に「地歴調査(過去にその土地がどう使われていたかの記録調査)」を行うこと、そして可能であれば表面的な片付けだけでなく、地中の試掘調査を行うことが挙げられます。しかし、個人で高額な土壌調査を行うのは現実的ではありません。

当事務所では、まず登記簿の沿革や古い航空写真などを分析し、その土地が過去にどのように利用されてきたかを調査します。その上で、法務局に対して「管理に支障をきたすような埋設物ではない」という合理的な説明ができるかどうかを検討します。不安がある場合は、申請前に一度専門家の目で見極めることが、時間と費用の無駄を省く最善の策となります。

 


Q&A 目次

Q1. 相続土地国庫帰属制度とはどのような制度ですか?その設立趣旨と社会的意義を含めて教えてください。➤

 

Q2. 制度を利用できる「申請権者」にはどのような制限がありますか?共有地や生前贈与の場合についても詳しく解説してください。➤

 

Q3. 「建物がある土地は申請できない」とありますが、具体的にどこまでが建物に含まれますか?また、解体時の注意点は?➤

 

Q4. 境界が不明確な土地でも申請は可能ですか?ガイドライン第2版で緩和された内容を含めて教えてください。➤

 

Q5. 承認された際に支払う「負担金」はどのように計算されますか?具体的なケーススタディを交えて教えてください。➤

 

Q6. 「地目」によって負担金や審査基準はどう変わりますか?登記簿上の地目と現況が異なる場合の注意点も教えてください。➤

 

Q7. 隣地所有者が行方不明、または協力が得られない場合でも申請は通りますか?➤

 

Q8. 土地の中に「他人の工作物」や「電柱」「水道管」がある場合はどうなりますか?➤

 

Q9. 申請後に「不承認」となった場合、支払った費用はどうなりますか?再申請は可能ですか?➤

 

Q10. 相続した土地が「共有名義」なのですが、一部の共有者が反対している場合や連絡が取れない場合はどうすればいいですか?➤

 

Q11. 申請した土地が「崖地」に該当するかどうかの判断基準を教えてください。➤

 

Q12. 土地を国に返すために「分筆(ぶんぴつ)」を行う際の注意点は何ですか?➤

 

Q13. 「農地」を国庫帰属させる場合、農業委員会などの手続きは別途必要ですか?➤

 

Q14. 土地の中に「ゴミ」や「産業廃棄物」が埋まっている可能性がある場合は?➤

 

Q15. 申請から承認までの約半年〜1年間、土地の管理はどうすればいいですか?➤

 

Q16. 承認された後に「負担金」をもし支払わなかったらどうなりますか?期限や納付方法についても教えてください。➤

 

Q17. 申請の手続き中に所有者(申請者)が亡くなってしまった場合、手続きはどうなりますか?➤

 

Q18. 森林の負担金計算における「面積加算」の仕組みと、管理コストの関係について詳しく教えてください。➤

 

Q19. 「遺贈」によって土地を取得した人は、相続人以外でも申請できますか?➤

 

Q20. 建物解体時に「建物滅失登記」を忘れたまま申請するとどうなりますか?➤

 

Q21. 隣地が「公道」や「水路」などの公有地である場合、境界の考え方はどうなりますか?➤

 

Q22. 申請を途中で取り下げたくなった場合、どのような手続きが必要ですか?また費用は戻りますか?➤

 

Q23. 承認されて国に土地を返した後で、「やっぱり返してほしい」と言えるのでしょうか?➤

 

Q24. 法務局から「土壌汚染調査」を求められるのは、具体的にどのようなケースですか?➤

 

Q25. 土地の中に「祠(ほこら)」や「お墓」がある場合、国に引き取ってもらえますか?➤

 

Q26. 「崖の上」にある土地と「崖の下」にある土地。審査に通りにくいのはどちらですか?➤

 

Q27. 代理人(行政書士)を立てる際、本人確認や意思確認はどう行われますか?➤

 

Q28. 固定資産税が「非課税」の土地でも、国に返す際に負担金はかかりますか?➤

 

Q29. 「相続放棄」と「相続土地国庫帰属制度」、どちらがお得ですか?➤

 

Q30. 行政書士に依頼する際の「費用の目安」と「良い事務所の選び方」を教えてください。➤