Q22. 申請を途中で取り下げたくなった場合、どのような手続きが必要ですか?また費用は戻りますか?

回答:

申請を出した後、事情が変わって土地を国に返すのをやめたくなることがあるかもしれません。例えば、「親戚がやっぱりその土地を使いたいと言い出した」「隣人が土地を買い取りたいと申し出た」といったケースです。この場合、制度上「取下げ」を行うことは可能です。

取下げの手続き自体は、法務局に対して「取下書」を提出することで行います。特別な理由は必要ありませんが、共有者全員で申請していた場合は、取下げも共有者全員の意思で行う必要があります。この手続きにより、審査は即座に終了し、提出していた書類の一部(返却可能なもの)は手元に戻ってきます。

ここで最も重要な注意点は「お金」に関することです。冒頭でも触れましたが、国に納めた「審査手数料(14,000円)」は、どのような理由であっても1円も戻ってきません。 審査手数料は「申請を受理し、審査を開始したこと」に対する対価だからです。たとえ法務局が現地調査に来る前であっても、一度受理された後は返金されないというルールを理解しておく必要があります。

また、行政書士に依頼している場合、既に発生している着手金や実費調査費用なども、基本的には返金されない契約が一般的です。プロが時間をかけて書類を作成し、調査を行った後の取下げは、相談者様にとっても金銭的なロスが大きくなります。

一方で、「承認」が下りた後のキャンセルについても触れておきます。承認通知が届いた後、もし「やっぱり負担金を払いたくない」と思えば、そのまま30日間の納付期限を過ぎるのを待てば、自動的に承認は失効します。この場合、ペナルティなどはありませんが、それまでにかかった費用と時間はすべて無駄になってしまいます。

当事務所では、このような事態を防ぐため、申請前に「本当にお手放しになって後悔しないか」を時間をかけてヒアリングします。また、将来的な売却の可能性など、他の選択肢も検討した上で、最も納得感のある結論を出せるよう導いていきます。

 


Q&A 目次

Q1. 相続土地国庫帰属制度とはどのような制度ですか?その設立趣旨と社会的意義を含めて教えてください。➤

 

Q2. 制度を利用できる「申請権者」にはどのような制限がありますか?共有地や生前贈与の場合についても詳しく解説してください。➤

 

Q3. 「建物がある土地は申請できない」とありますが、具体的にどこまでが建物に含まれますか?また、解体時の注意点は?➤

 

Q4. 境界が不明確な土地でも申請は可能ですか?ガイドライン第2版で緩和された内容を含めて教えてください。➤

 

Q5. 承認された際に支払う「負担金」はどのように計算されますか?具体的なケーススタディを交えて教えてください。➤

 

Q6. 「地目」によって負担金や審査基準はどう変わりますか?登記簿上の地目と現況が異なる場合の注意点も教えてください。➤

 

Q7. 隣地所有者が行方不明、または協力が得られない場合でも申請は通りますか?➤

 

Q8. 土地の中に「他人の工作物」や「電柱」「水道管」がある場合はどうなりますか?➤

 

Q9. 申請後に「不承認」となった場合、支払った費用はどうなりますか?再申請は可能ですか?➤

 

Q10. 相続した土地が「共有名義」なのですが、一部の共有者が反対している場合や連絡が取れない場合はどうすればいいですか?➤

 

Q11. 申請した土地が「崖地」に該当するかどうかの判断基準を教えてください。➤

 

Q12. 土地を国に返すために「分筆(ぶんぴつ)」を行う際の注意点は何ですか?➤

 

Q13. 「農地」を国庫帰属させる場合、農業委員会などの手続きは別途必要ですか?➤

 

Q14. 土地の中に「ゴミ」や「産業廃棄物」が埋まっている可能性がある場合は?➤

 

Q15. 申請から承認までの約半年〜1年間、土地の管理はどうすればいいですか?➤

 

Q16. 承認された後に「負担金」をもし支払わなかったらどうなりますか?期限や納付方法についても教えてください。➤

 

Q17. 申請の手続き中に所有者(申請者)が亡くなってしまった場合、手続きはどうなりますか?➤

 

Q18. 森林の負担金計算における「面積加算」の仕組みと、管理コストの関係について詳しく教えてください。➤

 

Q19. 「遺贈」によって土地を取得した人は、相続人以外でも申請できますか?➤

 

Q20. 建物解体時に「建物滅失登記」を忘れたまま申請するとどうなりますか?➤

 

Q21. 隣地が「公道」や「水路」などの公有地である場合、境界の考え方はどうなりますか?➤

 

Q22. 申請を途中で取り下げたくなった場合、どのような手続きが必要ですか?また費用は戻りますか?➤

 

Q23. 承認されて国に土地を返した後で、「やっぱり返してほしい」と言えるのでしょうか?➤

 

Q24. 法務局から「土壌汚染調査」を求められるのは、具体的にどのようなケースですか?➤

 

Q25. 土地の中に「祠(ほこら)」や「お墓」がある場合、国に引き取ってもらえますか?➤

 

Q26. 「崖の上」にある土地と「崖の下」にある土地。審査に通りにくいのはどちらですか?➤

 

Q27. 代理人(行政書士)を立てる際、本人確認や意思確認はどう行われますか?➤

 

Q28. 固定資産税が「非課税」の土地でも、国に返す際に負担金はかかりますか?➤

 

Q29. 「相続放棄」と「相続土地国庫帰属制度」、どちらがお得ですか?➤

 

Q30. 行政書士に依頼する際の「費用の目安」と「良い事務所の選び方」を教えてください。➤