回答:
「土地の上に建物がないこと」が条件である以上、物理的に建物を壊すことは当然ですが、それと同じくらい重要なのが、登記簿上の「建物滅失登記(めっしつとうき)」を完了させることです。法務局は書類審査を行う際、必ず土地と建物の登記簿を確認します。
もし、現地では更地になっていても、登記簿上に建物の記録が残っている場合、法務局は「建物が存在する土地」とみなして、申請を却下(あるいは補正指示)する可能性があります。これは、たとえその建物が何十年も前に取り壊されたものであっても、あるいは登記上の所有者が先々代の名義であっても同様です。
滅失登記を忘れたまま申請するリスクは、単なる書類不備にとどまりません。古い建物の登記が残っている場合、その「取り壊しの証明」が必要になります。解体業者からの取り壊し証明書や領収書が残っていればスムーズですが、数十年前に壊した建物の場合は、そうした資料が一切ないことも珍しくありません。その場合、土地家屋調査士による調査や、上申書の作成など、非常に手間と時間のかかる手続きが追加で発生してしまいます。
また、本制度の審査中に法務局から「建物が残っているように見える」と指摘されると、審査が一時中断し、その解消に追われることになります。これでは承認までの期間がさらに延びてしまいます。
当事務所では、土地の申請準備と並行して、必ず建物の登記状況も調査します。もし古い登記が残っている場合は、提携する土地家屋調査士を通じて速やかに滅失登記を行うよう手配します。「現地が更地だから大丈夫」と過信せず、法的な「更地」の状態(=登記も消えている状態)を作り上げてから申請に臨むことが、一発で審査を通すための鉄則です。
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