Q27. 代理人(行政書士)を立てる際、本人確認や意思確認はどう行われますか?

回答:

相続土地国庫帰属制度の申請は、所有者本人が行うのが原則ですが、複雑な書類作成や調査が必要なため、行政書士を代理人として立てることが認められています。この際、法務局は「本当に本人が土地を手放したいと思っているのか」という意思確認を非常に厳格に行います。

まず、申請時には「委任状」が必要ですが、これには本人の実印での押印と、市区町村が発行した印鑑証明書の添付が必須となります。認印や署名だけでは受理されません。また、申請書には連絡先として本人の電話番号を記載する必要があり、審査の過程で法務局の担当者から本人へ直接、電話での意思確認が行われることが一般的です。

さらに、現地調査の際にも、原則として所有者本人の立ち会いが求められます。ただし、ご高齢であったり遠方にお住まいであったりする場合、代理人である行政書士のみの立ち会いでも認められるケースがあります。その場合でも、行政書士が本人から十分な説明を受け、土地の境界や状況について正確に代弁できることが前提となります。

注意が必要なのは、本人の判断能力(認知症など)に疑いがある場合です。制度の性質上、所有権を永久に放棄するという重大な法律行為を伴うため、本人にしっかりとした意思能力がないと判断されれば、申請は受理されません。この場合、成年後見制度を利用し、後見人が家庭裁判所の許可を得て申請するといった、非常に高度な手続きが必要になります。

当事務所では、最初のご相談時に必ずご本人様と面談(対面またはオンライン)を行い、制度の仕組みを正しく理解されているか、無理強いされていないかを確認します。法務局から電話がかかってきた際に、どのような質問をされるか、どう答えればスムーズかといった事前のアドバイスも行い、ご本人が安心して手続きを進められるよう細心の注意を払います。

 


Q&A 目次

Q1. 相続土地国庫帰属制度とはどのような制度ですか?その設立趣旨と社会的意義を含めて教えてください。➤

 

Q2. 制度を利用できる「申請権者」にはどのような制限がありますか?共有地や生前贈与の場合についても詳しく解説してください。➤

 

Q3. 「建物がある土地は申請できない」とありますが、具体的にどこまでが建物に含まれますか?また、解体時の注意点は?➤

 

Q4. 境界が不明確な土地でも申請は可能ですか?ガイドライン第2版で緩和された内容を含めて教えてください。➤

 

Q5. 承認された際に支払う「負担金」はどのように計算されますか?具体的なケーススタディを交えて教えてください。➤

 

Q6. 「地目」によって負担金や審査基準はどう変わりますか?登記簿上の地目と現況が異なる場合の注意点も教えてください。➤

 

Q7. 隣地所有者が行方不明、または協力が得られない場合でも申請は通りますか?➤

 

Q8. 土地の中に「他人の工作物」や「電柱」「水道管」がある場合はどうなりますか?➤

 

Q9. 申請後に「不承認」となった場合、支払った費用はどうなりますか?再申請は可能ですか?➤

 

Q10. 相続した土地が「共有名義」なのですが、一部の共有者が反対している場合や連絡が取れない場合はどうすればいいですか?➤

 

Q11. 申請した土地が「崖地」に該当するかどうかの判断基準を教えてください。➤

 

Q12. 土地を国に返すために「分筆(ぶんぴつ)」を行う際の注意点は何ですか?➤

 

Q13. 「農地」を国庫帰属させる場合、農業委員会などの手続きは別途必要ですか?➤

 

Q14. 土地の中に「ゴミ」や「産業廃棄物」が埋まっている可能性がある場合は?➤

 

Q15. 申請から承認までの約半年〜1年間、土地の管理はどうすればいいですか?➤

 

Q16. 承認された後に「負担金」をもし支払わなかったらどうなりますか?期限や納付方法についても教えてください。➤

 

Q17. 申請の手続き中に所有者(申請者)が亡くなってしまった場合、手続きはどうなりますか?➤

 

Q18. 森林の負担金計算における「面積加算」の仕組みと、管理コストの関係について詳しく教えてください。➤

 

Q19. 「遺贈」によって土地を取得した人は、相続人以外でも申請できますか?➤

 

Q20. 建物解体時に「建物滅失登記」を忘れたまま申請するとどうなりますか?➤

 

Q21. 隣地が「公道」や「水路」などの公有地である場合、境界の考え方はどうなりますか?➤

 

Q22. 申請を途中で取り下げたくなった場合、どのような手続きが必要ですか?また費用は戻りますか?➤

 

Q23. 承認されて国に土地を返した後で、「やっぱり返してほしい」と言えるのでしょうか?➤

 

Q24. 法務局から「土壌汚染調査」を求められるのは、具体的にどのようなケースですか?➤

 

Q25. 土地の中に「祠(ほこら)」や「お墓」がある場合、国に引き取ってもらえますか?➤

 

Q26. 「崖の上」にある土地と「崖の下」にある土地。審査に通りにくいのはどちらですか?➤

 

Q27. 代理人(行政書士)を立てる際、本人確認や意思確認はどう行われますか?➤

 

Q28. 固定資産税が「非課税」の土地でも、国に返す際に負担金はかかりますか?➤

 

Q29. 「相続放棄」と「相続土地国庫帰属制度」、どちらがお得ですか?➤

 

Q30. 行政書士に依頼する際の「費用の目安」と「良い事務所の選び方」を教えてください。➤